どうぞ安らかに

一人でワインを開けている(ルームメイトが買って来たワインを勝手に開けている。。
今日はとことん飲もうと思う(人の酒だし


昨日の夜、母からメールがあった。
実家の近所のおじさんが亡くなったらしい。


そのおじさん、近所のおじさんでもあり、幼馴じみの親友の父親でもあり、私が生まれたときからお世話になっていた家族のような存在でもあった。


私の実家は北海道のド田舎。それも「ド」が5回くらいつく感じのド田舎。
近所には4建ほどの家しかなく、みんな家族のような関係だった。
家族というと大げさかもしれないが、すくなくとも子供心にはそう感じていたし、今でもそうだと思っている。


死因は肝臓がんのようだ。


去年の夏、おじさんにガンが発覚したとき、運よく(?)実家に帰っていた。
「今度俺が日本に帰ってくるまでには元気になっててよ」
手術の前日にそう声をかけたのを覚えている。


「健太、明日戻るのか?」
「うん」
「そうか・・」
これが私とおじさの最後の会話だった。


手術は成功したらしい。
しかし順調に回復しているように思われたが、ガンは再発していたようだ。
覚悟はしていたが、あまりにも突然だった。


今思うと、私はおじさんの酔っ払っている顔しか覚えていない。
私の中ではいつも、酔いでちょっと顔を赤らめて笑っている。
いつも楽しそうに冗談を言って笑っている人だった。

それでい芯が通っている人だった。
思っていることをちゃんと口にして、回りをグイグイ引っ張っていく。
そんな感じの人だった。


私が実家を離れて10年経つ。
正直最近のおじさんのことは良く知らない。
それでも私は、彼が人生を全うした人間の一人だと思う。
そしてその生き様は、私の親友でもある彼の息子に、きちんと引き継がれている。


そんなおじさんに、今夜はグラスを傾けよう。
葬儀には出れないけど、そのうち線香あげに行くよ。
そして仏壇の前で、あなたの息子と酒を呑むよ。


上海からご冥福をお祈りしています。
向こうでも楽しく酒を呑んでください。