ルービン回顧録

やっと読み終わった。
クリントン政権時を支えた財務長官 ロバート・E・ルービンの自伝。

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ロバート・ルービン ジェイコブ・ワイズバーグ
日本経済新聞社 2005-07-26

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年末から読み始めて、気が向いたときに読んだり読まなかったり。結構ボリュームがあるので、集中して読む気になれなかったけど、アジアの金融危機と、クリントン大統領の不倫スキャンダルのところから俄然面白くなり、最後の200ページは一気に読んだ。


ルービンからのメッセージは、前書きに全て語られている。というか、英語版のタイトルのとおり。
「世の中に確かなものは何も無い」ということ。
そう、人生に確かなものなんて何も無いんだ。


クリントン政権時代のアメリカ・世界経済の変化と、その都度下してきた決定、その後の経済の反応など、どのように政治と経済のリンクしているかがわかる。そして改めてアメリカの影響力を実感。アジア金融危機やITバブルのところは、非常に臨場感があって面白い。


私にとっての教訓は、彼が「目先の市場の動きは予測不可能」と断言しているところ。金融界と政界財政のトップを勤めた彼が、長年分析してきた株銘柄でも、読み間違えることが多々あるらしい。

個人投資家やアナリストの判断がどれだけ危ういかがわかる。

リスクをきちんと認識して、リスクに対する自らの忍耐力に基づいて、資産運用を行うべきである。

はい、気をつけます。。


そのうちクリントン大統領の自伝も読んでみたいと思う。