ウェブ進化論 − 本当の大変化はこれから始まる

私は自称ウメラーである。(梅田望夫氏の大ファン)
ネット上にある彼のコラムはすべて読んだし、何度か配布されたPodcastもすべて聞いている。だってウメラーだもの。


梅田望夫氏は、ネット上で私に多大な影響を与えた、数少ないIT系論客の一人。その彼が数年ぶりに書き下ろした新刊。読まないわけには行くまい。


ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる
梅田 望夫
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彼がここ数年で考え続けてきたことをまとめたものだが、内容はこれまで彼のBlogで書かれてきたことの要点をまとめて本にしました、という感じ。
既にBlogに書かれている事を、わざわざ本にする必要があるのか!?それが大アリなのだ。


この本は、インターネットをほとんど使わない、もしくはあまり理解できていない人たちへ、「今後こんなに世界は変わるかもしれませんよ!いや、もうこんなに変わっているんですよ!!」という警告なのだ。つまり、「世のオヤジたち」へ向けた本なのである。


読後の率直な感想は、「これでも、オヤジたちは理解できないだろ〜」。
本当にオヤジたちを納得させるのなら、もっと噛み砕いて要点を絞る必要があったと思う。最後の方は詰めすぎて説明を急いでる感じがした。

それでも、IT業界で今起きている変化と、今後のトレンドがわかりやすく解説されているし、梅田氏のメッセージもしっかり主張されている良書だ。いつも彼のBlogをチェックしている私でも、新たな発見がたくさんあった。


私の印象としては、オヤジどころか同年代の友人も、ネット上で起きている変化と可能性に気がついている人はほとんどいないので、まず同世代にこの本を読んでもらいたい。
そしてうちの両親と会社の上司用に、絵と図解をふんだんに使った、この本の100倍くらい簡単なものを用意していただきたいところだ。