デジタル・コンバージェンスの衝撃
一気に読んだIT関連本の第3弾。
今のところ一日一冊のペースで本を読んでるが、これくらいのペースがちょうどいい気がする。何をするにも、ある程度スピード感が大事。長編小説はともかく、ビジネス書はだらだら読んでも頭に入らないしね。
デジタル・コンバージェンスの衝撃―通信と放送の融合で何が変わるのか
齋藤 茂樹
「フジテレビ VS ライブドア」や「TBS VS 楽天」の本質を探ろうというもの。
著者はオンデマンド・テレビ(ネットに繋がったテレビ)がキーを握るとして、過去のデータを参考に今後訪れるだろう映像コンテンツの未来を予測している。
著者の予想に目新しいものは無かったが、現状のデータが参考になった。
現在、日本のテレビ放送の広告収入は約2兆円。NHKの収益は6700億円である。これに対し、DVD・ビデオなどのセル市場が約5000億円程度で、テレビ受像機を使ったビジネスとしては、テレビ放送の広告型ビジネスモデルが圧倒的な強さを誇っていることがわかる。
これまで、日本市場でDVD、ISP、携帯電話、ADSLといったIT関連の製品・サービスが普及した経緯を振り返ると、利用者100万人が一つの転換点になっていることがわかる。
いずれの製品・サービスも、100万人を超えた翌年には500万〜800万人に拡大し、さらにその次の年は1500万人〜2000万人まで一気に普及するという、非常に似通ったカーブを描いている。
どうやら、日本の市場では、利用者300万人〜500万人ぐらいのところに「キャビズム」が存在し、それを超えるとトルネードを起こすという流れになっているようである。オンデマンド・テレビの場合も、このような成長カーブを描くと思われる。
久しぶりにIT系の一般書を何冊か読んでみたが、この分野に限って言えば書籍の役割はほとんど終わった感がある。(技術解説本は例外)
キーとなるブロガーのブログや、関連サイトをチェックしていれば必要な情報はほとんど手に入る。というか、明らかにそっちのほうが情報が早い。
しばらくはこの毛の本は控えておこ